「音楽プレイヤーの想いが響き渡る世界を」
公開
【代表取締役 松本 恵 氏 略歴(左)】
1970年9月24日生。岸和田市立産業高校出身。南海フードシステム(株)より2020年2月に南海電気鉄道新規事業部へ出向。精力的なバンド活動を行っていたがメンバーが抜け断念した想いから、(株)Every Buddyを共同設立、代表取締役就任。
【代表取締役 大橋 優也 氏 略歴(右)】
1984年2月5日生。大阪府立久米田高校出身。南海電気鉄道(株)土地経営部を経て2020年4月に新規事業部へ異動。芸人を目指し奮闘したがM1敗退し挫折・落ち込んだ時に音楽に救われたという想いから、(株)Every Buddyを共同設立、代表取締役就任。
【株式会社Every Buddy】
【設立】 2021年5月31日
【資本金】1,000千円
【所在地】大阪府大阪市浪速区元町2-8-4 難波レジデンスビル605号室
【役 員】(代)松本恵/大橋優也
【株 主】経営陣、南海電気鉄道(株)
【事業内容】アマチュア音楽活動クリエイター/プレイヤーのプラットフォーム企画運営
<起業家インタビュー>
「音楽プレイヤーの想いが響き渡る世界を」
■ファンビ寺内のテーマソング大会がとても盛り上がりました。
大阪の店舗型総合卸売問屋であるファンビタウンが、一般の人からテーマソングを募集したところ、90曲の応募があり、その中から最優秀賞を含め18曲選ばせていただきました。「ファンビでデート」というテーマに沿って、相手を想って作られた応募オリジナル曲が非常にクオリティも高く、クライアントであるファンビ寺内側からも大変感謝されました。■EveryBuddyがテーマソング大会を運営する狙いはどこにありますか。
私どもは現在音楽プレイヤーが1600名登録するプラットフォームを運営しており、南海電鉄駅前や屋外イベント施設で今年は14回のリアルライブイベントを開催します。テーマソング大会は音楽プレイヤーの発表機会の創出につながり、更に登録プレイヤーも増加します。今まで5件受注、トータル応募527曲(平均105曲/1件)です。収益的にはスポンサー企業から100-150万円で受注しています。■一方で『テーマソング大会』は、多くの受託は難しく、事業のスケール戦略も描きにくいと思います。
確かにその通りです。そこでこれらを踏まえ、「楽曲の管理事業」を展開し、トータルで音楽プレイヤーの活動をサポートしていきます。EveryBuddy登録のプレイヤーの9割超が「自分の楽曲を利用してほしい」と希望しています。海外では、オリジナルソング制作のスタートアップ「songfinch」が1曲あたり200ドルで販売されています。私どもは楽曲の権利は音楽プレイヤーが保持し、ユーザー開拓と利用管理サービスを提供していく計画です。■アマチュア音楽プレイヤー市場をどのように分析していますか?
日本の楽器人口は、総務省統計局の調査によると1,240万人になります。うちDTMに限定しただけでも作曲する人は10万人です。したがって私どものターゲットとなるクリエイトプレイヤーは更に多いと推定しています。そしてソロで活動するクリエイトプレイヤーの約9割が誰かと一緒に活動(バンド)したいと考えています。私たちは音楽活動を休止している楽器経験者にもターゲットを広げ、「Every Buddy」サイトを通じて、音楽仲間をマッチングしていきます。■南海電鉄新規事業開発プログラム発ベンチャーとして起業しました。
Every-Buddyはこれまでのテーマソング大会、野外イベント活動の成果である、アマチュア音楽プレイヤーと楽曲を数多く抱えています。この半年は更にこれまでの活動を強化していき、次の展開である「楽曲の管理事業」をスケールさせていきます。将来はアマチュアミュージシャンの権利を守りその活動をサポート。同時に人材面、資金面等を強化し、南海電鉄から自立できるよう資本政策を含め検討していきたいと思います。interviewed by kips 2022.10.13
※「THE INDEPENDENTS」2022年11月号 - p2-3より