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「超高感度な超電導磁気センサで地下深部探査を実現」

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【田邊 圭一 氏 略歴】
生年月日:1955年1月3日
出身高校:富山中部高校
1979年東京大学工学系研究科修士課程修了後、日本電信電話公社(現NTT)入社。同社研究所で超電導材料等の研究に従事。1995年ISTEC出向後1999年に転籍。研究部長、研究所長として高温超電導材料、デバイス応用、磁気センサの研究を指揮。2016年、SUSTERA設立、理事長兼日吉研究所長。2020年当社設立、代表取締役就任。工学博士。

【超電導センサテクノロジー(株)】
【設 立】2020年7月1日
【所在地】神奈川県横浜市港北区箕輪町2-11-19
【資本金】32,280千円(株主:経営陣、個人投資家、事業会社)
【役 員】(代)田邊圭一、波頭経裕、塚本晃、安達成司 (社外監)樽田周亮
【事業内容】高温超電導磁気センサとこれを利用したシステムの開発・製造・販売
【売上高】167千円(2021年6月期、4-6月分)前身のSUSTERAでの売上高68,207千円
【従業員】3名
【発表目的】資金調達
【株式公開】2027年


超高感度な超電導磁気センサで地下深部探査を実現

■ISTEC(公財)国際超電導産業技術研究センター)に集った企業の研究者らが創業

超高感度の超電導磁気センサや、これを用いた世界最高性能を持つ「地下探査装置」の開発に携わってきた研究者4名が、地熱探査や二酸化炭素地下貯留(CCS)モニタリングで大きなマーケットを形成できるチャンスが訪れたと判断し、2020年に創業しました。 

■独自開発のセンサで国内外で特許多数保有

世界トップレベルといえる当社の「薄膜積層型高温超電導SQUIDセンサ」は、ドイツ、米、豪の競合会社によるセンサに比べ1000倍高い磁場耐性を持ち、従来のセンサと比べ約5倍、3000m超の深さまで地下探査が可能です。冷却は液体窒素を使うため低コスト化も実現しています。

磁気センサ関連特許は国内3件、海外4件、探査・検査装置関連特許は国内5件、海外2件を保有、その他の出願特許も9件あり、探査技術での世界標準化を狙っていきます。

■地熱開発や油田開発に探査装置をレンタル

 収益モデルは、電磁探査機器レンタル事業では、地熱探査は約3百万円/回、海外CCS(油層)モニタリングでは約5百万円/回、探査業務を受託3000万円/1件(3-4週間) (装置レンタル費用含む)を設定しています。地下データ解析のトップ企業であるTechnoImaging社(米国)や資源を扱う住友商事とも協業契約を締結済みで、取得データの分析や解析でも収益化を図っていきます。





※2022年1月号掲載時点での情報です