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「IoTセンサーから取得したデータでインフラ業界の最適化を実現」

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【多田 満朗 氏 略歴】
1976年12月19日
希望学園札幌第一高校
2004年Red Rocks Community College卒業後、ニトリパブリック(ニトリホールディングス)入社。広告代理店業務や海外MD業務、通販事業(自社化PJ)、調達改革PJなどに従事。2015年当社設立、代表取締役就任

【ゼロスペック(株)】
設 立 :2015年12月9日
資本金 :154,424千円
所在地 :北海道札幌市中央区北4条西6丁目1-3北4条ビル501
事業内容:灯油自動配送発注管理システムの開発提供

<起業家インタビュー>

IoTセンサーから取得したデータでインフラ業界の最適化を実現


■自動発注配送管理システム「GoNOW」

当社は自社開発したIoT技術(スマートセンサーおよび“GoNOW”システム)を用い、配送最適化事業を展開しています。現在は灯油配送業界でスマートセンサーを灯油ホームタンクに設置し、残量をリアルタイムにモニタリングすることで、最適な配送タイミングを把握します。北海道/ホクレンとの実証実験では配送回数およびコストを約48%削減できる結果も出ており、配送事業者が直面している人手不足や過酷な労働環境などの課題を解消し収益拡大に貢献することができます。

■簡単・低価格で18都道府県に導入実績

スマートセンサーは誰でも10秒で取り付けできます。LPWA(Sigfox)を採用し、センサーの電池は5年間の長時間持続化を可能にしました。既に北海道内40市町村(全体は179)で導入実績があり、18都道府県に導入されています(2021年3月時点)。設置数は2019年で5000台、2020年で1万5000台と前年比300%となりました。
GoNOWには、毎日更新される遠隔残量管理だけでなく、自動で配送リストを作成しマッピングする機能などが備わっています。結果、収益性の高い配送スケジュールや配送ルートを作ることができます。本サービスの基本利用プランは、システム使用料、センサー使用料および通信費込み年2500円/台で提供中です。契約台数や契約年数によって割引サービスもあります。

■今後の展望

ENEOSと資本業務提携を締結し、日本全国への導入拡大を進めています。また、GoNOWが活用できる複数の事業領域でのサービス展開&新たな実証実験を多く展開する準備が進めており、人口減少、インフラの担い手の高齢化が進む日本において、あらゆる既存のしくみを「再定義」するタイミングに来ています。CO2削減数値化による労働生産性の算定、業務効率化を後押しすることで、より良い社会づくり、世界に貢献していきたいと考えます。

※2021年7月号掲載時点での情報です