「存在感のあるベンチャーキャピタルになる」
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ネオステラ・キャピタル株式会社
常務執行役員 志村 誠一郎さん
昭和24年東京生まれ。昭和43年成蹊高校卒業。昭和47年成蹊大学法学部政治学科卒業。昭和47年IHI(旧石川島播磨重工業)入社 主に経理、税務を担当。平成元年NED(日本エンタープライズディベロップメント)入社
経理部長、投資部長等を歴任。平成10年NEDの投資部門営業譲渡により安田企業投資に移籍 投資担当常務取締役。平成19年新光証券入社。平成20年ネオステラ・キャピタル発足に伴い投資担当常務執行役員就任。
住所:東京都中央区日本橋一丁目17番10号 TEL:03-6202-9521
設立:1989年12月1日 資本金:100,400千円 従業員:24名(2010年4月1日現在)
http://www.neostella-cap.co.jp/
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ネオステラ・キャピタルは2008年2月18日、キュービック・ベンチャーキャピタルと新光インベストメントの事業を一部結合して誕生した。株主には日本随一の金融機関が名を連ねるが、気概は独立心に満ちている。NEDの投資部長、安田企業投資の投資担当常務を経て、現在当社にて常務執行役員を務める志村氏に「新しい投資会社への転換」について伺いました―投資方針に大きな変化がみられます
志村:従来のEXITをIPOに依存するスタンスから脱却し、投資自体のパフォーマンス向上を目指します。企業発掘だけではなく、経営者とともにその企業を育てることに重点を置きます。「よい企業をよりよくする」意識を持つことで、EXITの発想も広がります。IPOだけでなくM&Aなどの選択肢も持つことで、株主や出資者とのシナジーも大きく拡がるようになります。
―投資戦略を教えてください
志村:2000年頃から日本のベンチャーキャピタル業界は大きく変わり始めました。今後はより一層投資先を厳選し、企業価値向上にコミットするスタンスが主流になると思います。キャピタリスト自身は専門性とその分野のネットワークを持つ必要があります。当社では各自が得意分野を持つことを基本戦略に、最後までやりきる投資スタイルを確立させていきます。
―投資先に対する支援機能はどうでしょうか
志村:当社の株主が持つ大手事業会社とのネットワークは活用させて頂いています。テクノロジーベンチャーにとって技術を理解してもらえ、主要な取引先になり得るからです。投資メンバーにとっても、大手企業のニーズから逆算して案件発掘をすることができます。海外ネットワークも豊富です。アジア商圏への展開においても、強力なサポートを提供することができます。
―投資メンバーに関してはいかがでしょうか
志村:当社には旧新光証券や第一生命だけでなく様々なバックグラウンドの人間が集まっています。投資検討会は全員参加で行います。15名という人数は自由に意見が言え、多様な視点を吸収できる適当な規模です。投資メンバーにとって”経験知”の共有という重要な教育の場になっています。
―志村さんはベンチャーキャピタリストとしての経験が豊富ですね
大学卒業後に入社したIHIでは18年間経理や財務の仕事に携わりました。ベンチャーキャピタルに憧れ、NEDに移りましたが、はじめは経理や有価証券報告書作成などを任されました。直訴を続けた結果、ようやく投資部に移ることができ、20年間投資に関わってきました。安田企業投資時代も含めて失敗の数は誰にも負けません。
―今後の展開について教えてください
果敢にリード投資にも取り組んでいきたいと思います。一方で、co-invest(協調投資)も重要です。だからこそ、フェアバリューという概念をVCはもっと持つべきです。業界が縮小する中、追加資金を必要とするベンチャー企業はたくさんあります。最後までやりきる気概のあるキャピタリストを巻き込んでいきたいと思います。
※全文は「THE INDEPENDENTS」2009年10月号 - p10-11にてご覧いただけます