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「コロナショックとこれから」

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【國本 行彦】
1960年8月21日生。
東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任(現理事)


当社は2008年リーマンショックの影響でベンチャーファイナンス事業の収益がほとんどなくなりました。そこで経営の舵取りを変更する必要に迫られ、新規事業としてインデペンデンツクラブを立ち上げました。それから10年経ち、現在の事業概要は、イベント事業、メディア事業によって全国の個性溢れる起業家の発掘に努め、当社が運営するThe Independents Angel投資事業有限責任組合から、ベンチャー企業10社に対して254,440千円の投資を実行しています。

昨年度(12月決算)単体売上高は、4月25日に東証マザーズへ上場した出資先トビラシステムズの株式売却等によって116,432千円(前期比105%増)となりました。一方で昨年9月20日のTOKYO PRO Market上場に関連した販売管理費増加に伴い経常損失510千円でしたが、当期純利益は投資有価証券売却益により64,933千円でした。なお連結決算は東京証券取引所の決算短信にて2月に公表し、単体決算については3月23日開催の第14回定時株主総会で承認を受けました。

今回のコロナショックにおいてもベンチャー業界が大きな影響を受ける事は間違いないと思います。VC、CVCによる急増したスタートアップ投資もこれからは選別されていくと予想されます。エンジェル出資や社債発行など資金調達の多様化が加速し、IPO以外のEXITも増加するでしょう。当社を巡る環境も厳しさを増すと考えていますが、逆に市場の変化に伴い再び新規事業に取り組む時期が来たと考えています。「一人でも多くの人と一緒に1社でも多くの公開会社を育てる」という理念実現に近づくチャンスが来たと思っています。


※「THE INDEPENDENTS」2020年4月号 - p27より