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「「地域と食」という切り口から、地域貢献に取り組む」

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【樺沢 敦 氏 略歴】
生年月日:1979年6月6日 出身高校:長岡大手高校
長岡市出身。中京大学卒業後、名古屋で営業職に就職。2004年の中越地震をきっかけに新潟県長岡市にUターン。コンピュータ会社の技術営業を経て、子育て支援事業とマーケティング支援事業を両立する企業に転職。在職中に子どもの外食改善プロジェクト「おこさまランチ革命」の活動を経てNPO業界に転身、マネジメントやマーケティング、PRや資金調達などを中間支援に携わる。地域資源活用の土壌作りが様々な地域課題の解決につながると確信し、2015年、当社設立、代表取締役就任。


【株式会社FARM8】
設 立 :2015年2月20日
資本金 :9,000千円
所在地 :新潟県長岡市下々条1−126
事業内容:酒粕を活用した商品・店舗展開、地域商品プロデュース 等
従業員数:15名(うちパート13名)



「地域と食」という切り口から、地域貢献に取り組む


■酒粕の有効活用を進める長岡発ベンチャー

 当社は酒粕の新たな保存技術と新しい食べ方のアイデアを活用し、現代人が美味しく気軽に酒粕を摂取できる商品やメニューを世界に広めることを目指しています。酒粕はタンパク質や食物繊維など様々な栄養が豊富な「飲む点滴」として近年注目されています。しかし、常温保存ができず、時間と共に発酵が進み品質が変化していく酒粕は流通が難しく、90蔵近くの酒蔵がある新潟では大量に廃棄されている現状があります。私たちは酒粕をパウダー化することで、保存や運搬などを便利にするとともに、これまで酒粕が使われてこなかったさまざまなメニューでの酒粕の利活用を推進しています。

■酒粕専門テイクアウト店『Hacco to go!』

 現在は、酒粕専門発酵カフェスタンド『Hacco to go!』ブランドの展開に注力しています。1日50グラムの摂取で美容健康に関する様々なことに効果が高いと言われる酒粕ですが、日常生活で食べる機会が少なく、ほとんどが未利用食材として廃棄されてしまいます。そこで、酒粕に新しい価値を付与することでリブランディングする事業として『Hacco to go!』を立ち上げました。店舗で販売するシェイクやジェラートには乳酸菌で発酵させた酒粕を使い、まるでフローズンヨーグルトのような味わいで完全植物性の発酵スイーツとして新しいポジションを確立します。現在3店舗を展開し、今後FC含めて国内外に展開を広げる予定です。

■地域資源を活用した商品開発

 「『地域を食べる』をデザインする」をコンセプトに長岡・新潟の名産品を活かした商品開発を行っています。マーケティングコンサルタント時代に培ったノウハウを活かし、企画からブランディング、プロモーションまでを行える点が強みです。2016年に発売した「ぽんしゅグリア」は新潟県銘菓のハッカ糖と国産のドライフルーツの入ったカップ瓶に日本酒を注ぐだけでオリジナルカクテルが作れる商品です。今後も魅力的な商品開発と店舗展開を進め、地元の機関とも協力しながら、国内だけでなく海外に向けても販路を拡大していきます。

※2019年10月号掲載時点での情報です