「循環型の未来社会を実現する東北大学発のスタートアップ企業」
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【加藤 牧子 氏 略歴】
生年月日:N/A 出身高校:N/A
東北大学院工学研究科卒業後、月島機械(株)に入社、食品工場向けの設備設計等に従事。2015年より東北大学院工学部北川研究室での研究を再開。2018年当社設立、代表取締役就任。
【ファイトケム・プロダクツ株式会社】
設 立 :2018年6月14日
資本金 :70,550千円
所在地 :宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40T-Biz103号室
事業内容:スーパービタミンE等のビタミン類の製造販売、非水溶性エステル技術の研究開発
従業員数:2名
ICTで地域社会を豊かにするソリューション実装に挑戦します
■独自のイオン交換樹脂法の社会実装を目指す東北大発ベンチャー
当社は、東北大学大学院工学研究科 北川尚美教授の研究成果であるイオン交換樹脂を用いたフロー型反応分離プロセスの社会実装を目的として設立された東北大学発ベンチャー企業です。このプロセスでは、食用油の製造工程で多量に副生する未利用油を原料とし、イオン交換樹脂の入ったカラムを通過させるだけの簡便な操作で、油中に含まれるビタミンE類などの健康機能成分を分離回収、同時に油分をバイオ燃料に変換できます。これまで、量産化に向けた装置のスケールアップや自動化設備の開発を進めてきました。■米ぬか油の残油から健康機能成分を取り出す
現在、「米ぬか」から「米油」が製造されていますが、その工程で副生する未利用油には、通常のビタミンEの約50倍の抗酸化作用を持つとされる「スーパービタミンE(トコトリエノール)」が含まれています。これは、パームと米ぬかに特長的に含まれるもので、認知機能の改善やコレステロールの低下などに効果があるとされ、現状ではパーム由来品がサプリメントや化粧品に用いられています。しかし、従来の高温で行われる分子蒸留法では、熱分解による損失が大きくコスト高で、その利用は進んでいません。当社は、米ぬか由来の未利用油にイオン交換樹脂法を適用することで、スーパービタミンEの回収率を2.5倍に増大、エネルギーや溶媒などの消費量も著しく削減、従来品と比較して大幅なコストダウンを実現しています。バイオマス由来の安全な溶媒を利用している点も大きな特長です。食との競合のない米ぬかを原料とした安心・安全な健康機能成分を提供することで、人々の健康維持に貢献します。
■今後の事業展開
現在進めている資金調達によって2019年度中にビタミンE類の製造・販売を開始する計画です。当社の技術によって、スーパービタミンEと同時に、ステロール、スクアレン、バイオディーゼルとして用いられる脂肪酸エステルなども取り出すことが可能です。まずビタミンE類の販売基盤を確立し、その後、他成分の販売に展開します。将来的には仙台市内に10億円規模の工場を設立し、量産体制を整備することを目指しています。仙台に根差して事業を拡大し、化学系人材を地元に定着させるとともに、稲作を中心とする東北の農業の活性化にも貢献していきます。※2019年10月号掲載時点での情報です