「世界初の超高感度磁気センサで高度な医療診断を身近に」
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【熊谷 静似 氏 略歴】
1962年生まれ。仙台第一高等学校出身。東北大学卒業後、ソニー(株)入社、磁気デバイスの開発に従事。以後一貫してソニーのキーデバイスである電子デバイス及び材料の開発に従事。2012年ソニーの化成品及びデバイス事業の承継に伴ってデクセリアルズ(株)入社、電子デバイス及び材料開発に従事。2017年東北大学大学院工学研究科研究員。2018年9月より現職。
【スピンセンシングファクトリー株式会社】
設 立 :2018年9月10日
資本金 :80,500千円
所在地 :仙台市青葉区荒巻字青葉468-1 東北大学 レアメタル・グリーンイノベーション研究開発センター 403号
事業内容:磁気センサ及び生体センシングシステムの開発・製造・販売
従業員数:6人(パートタイム含む)
世界初の超高感度磁気センサで高度な医療診断を身近に
■東北大学の医工連携の成果を事業化する大学発ベンチャー
当社は、東北大学が世界で初めて作製に成功したトンネル磁気抵抗効果(TMR)素子の技術を活かして磁気センサや生体センシングシステムの開発を進めています。TMR素子の技術はハードディスク装置の高性能化に貢献し、最近では不揮発性メモリへ応用されていますが、超高感度な磁気センサやモジュールとして医療機器やヘルスケア分野での生体への応用を目指して工学研究科と医学系研究科が共同研究を進めてきました。■医療分野における磁気センサの普及を目指す
これまでに脳外科などで使われてきた脳診断機器のセンサ『SQUID(スクイド)磁束計』は、非侵襲でありながらより詳細な情報を得られる事から心臓や脳の病気等に対する早期発見、早期治療が期待できる医療機器です。しかし、センサをマイナス269度まで冷却する必要があり、1台3億~5億円と年間数千万円の保守費用がかかるため中小規模の医療機関では導入が進んできませんでした。TMR素子技術を活用することで冷却が不要になるため、従来の10分の1程度まで設備コストを下げられるほか、保守費用もかかりません。小型・軽量でかつ超高感度なTMRセンサによって高度医療診断を「いつでも」「どこでも」受診可能になれば、自覚症状がない段階での疾患予知も可能になります。将来的には、医療にとどまらず、簡易的に生体信号を測定するヘルスケア分野、機械の動作状態を監視する機械産業分野、インフラの故障解析を実施する環境産業分野など、様々な領域での応用にも期待されています。
■今後の事業展開
当社はコアとなる多層膜の成膜は自前で、その後の工程はあくまでファブレスで進め、地元の中小企業との連携による量産体制を構築することで地域社会の活性化にも貢献します。当面は医療用センサモジュールとして大手医療機器メーカーに向けた販売を進めつつ、産業用機械やインフラ関連などのセンサとしての展開も進めていきます。5年後に売上100億円規模の企業へ成長し、IPOを視野に入れた事業拡大を目指します。※2019年6月号掲載時点での情報です