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「ロボットとAIを活用し、新しい農業のスタイルを提案する」

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【野毛 慶弘氏 略歴】
1988年4月18日生まれ。慶應義塾高等学校出身。慶應義塾大学商学部卒業後、株式会社静岡銀行にて3基幹店舗を経験。退職後、日本国内(九州・四国)の農地を訪問。その後、実家の農作業を行う傍ら地元スーパー青果部に勤務し青果の取り扱いや販売等を学ぶ。

【株式会社レグミン】
設 立 :2018年5月18日
資本金 :60,025千円
所在地 :静岡県駿東郡清水町187-15
事業内容:小松菜の生産及び自動化を目的としたロボットの研究開発 



ロボットとAIを活用し、新しい農業のスタイルを提案する



■日本の農業の衰退を食い止める

当社は遊休農地を借りて小松菜を生産・販売しながら、農業ロボット・AIの開発を行っています。近年、農業人口の減少や1年以上作付けのない遊休農地の増加が深刻化しています。私たちは農業ロボットによる作業効率化とAIを活用した経営プラットフォームの構築によって若手の新規就農者を増やし、日本の農業の持続可能性を追求することを目指しています。小松菜は1ヶ月~1ヶ月半で収穫が可能で連作障害もなく、時期をずらすことで年間に何十作も作付けできる野菜です。現在は5か所のパイロットファームを運営し、小松菜を生産しつつロボットの実証実験を進めています。

■あらゆる農作業を一台で賄う農業ロボットの開発

 日本の農家の8割を占める中・小規模農家をターゲットとし、小松菜の種まきから収穫まで全ての作業を一台でカバーするロボットの開発を進めています。80cm立方の小型なロボットで、GPSよりも精度の高いRTK測位による自己位置推定とステレオカメラによる障害物の把握によって誤差の少ない自律走行が可能です。さらに画像認識によって育成状態や病衣・害虫の状況を把握し機械学習によって最適な対策を自動で行うほか、種まき、水や農薬の散布、収穫の機能も備えています。従来は一つ一つの作業に対して機械を購入する必要があり、人件費と合わせて年間約150万円のコストがかかっていました。当社のロボットは年間40万円程度での運用が可能で、運営コストを大幅に下げることができます。

■今後の事業展開

当面は小松菜を販売しながら自社内でのロボットを用いた生産ノウハウの確立を目指します。小松菜の生産で安定収益を確保しつつ、ほうれん草、水菜など葉物野菜全体への領域拡大を進めます。5年後の2023年をめどに外部へ生産システムを展開し、その後は蓄積されたデータを活用したデータビジネスへの進出を検討しています。データに基づいて生産品目や納期、品質を各農家に最適化し、ノウハウのない初心者でも高い収益性の見込める新しい農業経営を提案します。