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「熱電発電の普及を促進し、エネルギーの効率的利用を促進する」

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【南部 修太郎氏 略歴】
1946年2月24日生まれ。金沢大学付属高校出身。1970年京都大学大学院工学研究科修士課程電子工学専攻修了後、パナソニック(株)入社。22年間、半導体デバイスの研究開発と事業化に従事。特に1990年の携帯電話用GaAs(ガリウムひ素)半導体デバイスの開発・事業化により、今日の携帯電話文化の創成に貢献。1992年液晶開発センター所次長。2001年(株)アセット・ウィッツを創業。以降、新規事業開発や産学連携推進に貢献。2013年当社設立。

【株式会社Eサーモジェンテック】
設 立 :2013年2月26日
資本金 :70,720千円
所在地 :京都市南区東九条下殿田町13 九条CIDビル102
事業内容:熱電デバイス/システムの開発・製造・販売



熱電発電の普及を促進し、エネルギーの効率的利用を促進する


11月14日京都インデペンデンツクラブの様子

■未利用の低温排熱を高効率でエネルギー転換する熱電発電技術

全一次エネルギー供給量の60%以上が廃熱として地球環境に排出されており、その内の75%が300℃以下の「低温排熱」で占められています。これは、300℃以上の「高温排熱」では、水蒸気による回収技術が既に実用化されていますが、「低温排熱」では、回収効率が低く、そのまま放出されているためです。
 
 当社は、熱電発電モジュールのコア技術である基本特許の登録を機会に、実用化可能なコスト性能比を初めて実現する熱電発電技術ベンチャーとして設立されました。創業以来、大阪大学に開発拠点を設け、大阪大学菅沼研究室と共同開発を行っています。

■排熱パイプに密着装着できるフレキシブル熱電発電モジュール

当社の熱電発電モジュール「フレキーナ」は、これまでの厚くて曲がらない熱電発電モジュールとは異なり、極薄フレキシブル基板に熱電素子を実装した構造であることから、排熱パイプなど円筒状熱源に対して密着性良く装着することが可能です。これにより、従来型より2~3倍の熱回収効率・熱電変換効率が得られます。また実用実績のある既存BiTe系熱電素子を、成熟した半導体技術を駆使して高速高密度実装するため、高信頼性と低コスト化が同時に実現できます。その結果、省エネ用熱電変換技術が初めて実用可能になりました。

■IoT時代に必須な熱電発電による自立電源システム

近年、各種プラントで普及が進んでいるIoT用無線センサネットワークで、定期的な電池交換で発生するメンテナンスコストや、高所など様々な場所へのセンサの取り付けコスト等、各種機器の電源が事業展開の課題になっています。当社は省エネ用以外にも、従来の一次電池に代わる電源として、各種プラントに最適な「フレキーナ」を核とするIoT用自立電源システムを提供していきたいと考えています。