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「乾電池1つで身のまわりのあらゆる製品をIoT化」

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【岡部 顕宏氏 略歴】
1969年生まれ。1995年(株)アスキー入社。ゲーム大手スクウェアの新事業子会社を経て2002年 セイコーインスツル(株)入社。技術本部 新事業推進部にて、国内時計業界初となるBT-Watchの規格策定や電子マネー端末の事業化などを推進。2015年8月代表取締役就任。

【ノバルス株式会社】
設 立 :2015年4月24日
資本金 :224,000千円(準備金含む)
所在地 :東京都千代田区神田錦町1-21 大手町モダンビルディング3階
事業内容:IoT製品企画開発・販売/コミュニティ企画運営



乾電池1つで身のまわりのあらゆる製品をIoT化



■乾電池型IoTデバイス『MaBeee(マビー)』

 単3乾電池の代わりに『MaBeee』を入れることで、Bluetooth通信によってスマートフォンであらゆる商品を操作することができます。最初にターゲットにしたのはスマート玩具市場です。プラレールやミニ四駆などの玩具に『MaBeee』を装着し、専用のアプリを操作することで乾電池の出力を操作することができます。例えば車や電車の走る速度を自在に操ったり、LEDライトの明るさを自在に調節したりという利用方法があります。様々な遊び方や工作を提案する「MaBeee活用Book」の出版や、2016年のグッドデザイン賞金賞受賞など独創性を高く評価いただき、これまでに数万台を出荷しています。

■教材・介護領域への事業拡大

 2018年から玩具以外の新しい領域への事業拡大を進め、プログラミング教育向けの教材に対応したアプリの提供を開始しました。ソフトウェア開発や無線通信のノウハウのない教材メーカーと協業し、『MaBeee』をセットにして教育プログラミングソフトウェアを販売していきます。

 介護事業者との提携による高齢者見守りサービスへの活用に向けて、装置の状態をモニタリングする機能を搭載した新型の『MaBeeeモニタリングモデル』を開発しました。例えばテレビのリモコンに取り付けることで押したボタンを押下した情報が即座にクラウドに送信されます。普段使いの製品をそのまま利用できるので監視されているというストレスを与えることなくさりげなく安否確認を行うことができます。

■今後の事業展開

 今後は、乾電池メーカーとの共同研究によって乾電池自体に当社技術を組み込む新モデルを開発し、単3電池以外へ対象製品の拡大を目指します。機器メーカーに対しては『MaBeee』に最適化された製品の開発コンサルティングを提案します。この2つの新展開に向けた資金調達も進めています。乾電池という誰でも使える身近な電気製品を活用して様々な製品をIoT化することで、今までに世の中にあったものに新たな付加価値を与え、より便利な世の中をつくっていきます。