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「2016年インデペンデンツ発表企業82社のご紹介」

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特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事
早稲田大学 商学博士
松田 修一 氏

1943年山口県大島郡大島町(現周防大島町)生まれ。1972年早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。1973年監査法人サンワ事務所(現監査法人トーマツ)入所、パートナー。1986年より早稲田大学に着任し、ビジネススクール教授などを歴任。日本ベンチャー学会会長、早大アントレプレヌール研究会代表世話人も務める。

―インデペンデンツ発表企業82社のご紹介

おかげさまで2016年の事業計画発表会は、開催協力3回を含め、54回の開催をすることができました。北は北海道から南は熊本まで、「一社でも多くのIPO企業を!」という統一テーマのもとに、全国でチャレンジ精神旺盛な起業家や、彼らを支援する方々との出会いを楽しみながら、無事終了しましたことをご報告します。また、開催にあたり多くの団体の方々に協賛・協力していただきました。お礼申し上げます。

ここに、2016年のインデペンデンツ発表企業82社をご紹介します。本社所在地を見ていただきますと、全国にわたるベンチャー企業が参加していただいていることが分かります。

モノづくり系や研究開発系からサービス系まで幅広い事業に挑戦しているベンチャー企業ですが、共通項は、テクノロジーを事業の中核とし、「技術を活用した高収益ビジネスモデルの構築」に挑戦しているベンチャーです。ひと昔にはなかった大学の研究成果を活用した研究開発型ベンチャー企業が多くなりつつあります。

―「Venture Challenge 2020」の動き

今政府は、「Venture Challenge 2020」を進めています。

「戦後最大の名目GDP600兆円という希望を生み出す強い経済』の成否は、イノベーションにかかっている。IoT・BD(ビッグデータ)・AI(人工知能)時代の到来により、ビジネスや社会の在り方そのものを根底から揺るがす第四次産業革命が急速に進展している。付加価値の源泉は瞬時に移り変わる」という認識のもとに、「世界共通の社会課題の解決に貢献するために今こそ、イノベーション、 今こそ、ベンチャーなのである」と考えています。

このためには、起業家、既存企業、大学、研究機関、金融機関、公的機関等の構成主体が共存共栄し、企業の創出、成長、成熟、再生の過程が循環する仕組みであるベンチャー・エコシステム(生態系)を構築するために、オープンイノベーション、大学改革、地方創生、海外との交流等を仕掛けています。

また、各省庁・地方自治体・民間団体による多くのベンチャー顕彰制度が、技術や事業の評価し、挑戦する方々を勇気づけ、ベンチャー企業の社会的評価を高め、成長のための資金調達を支援することにも役立っています。また、2014年からベンチャーキャピタルのファンド設立や官民ファンドが急増し、ベンチャーに関するメニューは出そろった感があります。

―インデペンデンツの役割と事業計画発表会社に対する期待を

しかし、各地域の設立間もない尖った技術等のベンチャー企業にとって、成長ステージに合わせたビジネスモデルのブラシュアップ、知財やブランドの確立、商圏や人材の確保等を寄り添いながら長期にわたって支援する数少ないベンチャーサポート組織が、会員に支えられているインデペンデンツクラブであると自負しています。82社全社がここを踏み台に、多くの顕彰制度に挑戦され、日本の雇用と納税に貢献する「ビジネスモデル輸出国家日本」の一翼を担われることを期待しています。会員の方々による投票により2016年度の受賞者がどこになるか楽しみにしています。