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「VC-backed IPO」

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【國本 行彦】
1960年8月21日生。東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任


 VC支援によるIPO(VC-backed-IPO)をIPO申請時点での上位株主10位以内にVCが入っているかで見るとその比率は4割ほどです。2016年はグロービス・キャピタル・パートナーズが大株主であるアカツキ(東証マザーズ:3932)やユーザベース(マ:3966)、ジャフコ投資先のベガコーポレーション(マ:3542)など時価総額100億円を超えるケースや、産業革新機構が筆頭株主であるリファインバース(マ:6531)など、VCが重要な役割を果たすIPO事例は増えています。満期を迎えたVCファンドからベンチャー企業の株式を取得して新たにIPOを支援するセカンダリー投資を得意とするVCも増えています。一方で最近のVCはシード・アーリーステージ段階での投資比率が高まり、今後はIPOよりM&Aによるエグジット事例が多くなりそうです。

 2016年のIPO社数は前年92社を少し下回りそうです(11/24現在84社承認)。IPO市場は日経平均株価との相関性が高く、VCのエグジットにも大きく影響します。しかし持続的成長を考える起業家にとってIPOは魅力的な手段です。VCには常にIPO市場を支える大きな存在である事を期待したいと思います。

※インデペンデンツクラブ会員の(株)イノテックが、JNB主催「第11回ニッポン新事業創出大賞」アントレプレナー部門の優秀賞を受賞されました。おめでとうございます。

■ 第11回 ニッポン新事業創出大賞 受賞者一覧(JNBサイト)

http://www.nbc-japan.net/award/

※「THE INDEPENDENTS」2016年12月号 - p2より