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「創作居酒屋ダイニング「てんくう」」

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【渡邉 一博】
1975年4月26日広島県広島市生まれ。1994年修道高校卒業。
1999年早稲田大学理工学部卒業後、日本オラクル株式会社入社。
3年間のITコンサルタントおよび4年間のセールスコンサルタントとして勤務。主に省庁、独立行政法人、大手通信会社を担当し、営業戦略立案~営業活動に従事し、マーケティングやビジネス推進のスキルを習得する。
2007年8月当社創業、代表取締役就任。
【「てんくう」店舗】
【講評】松田修一
インデペンデンツクラブ 代表理事。早稲田大学 商学博士

【事業計画発表会】

No.665 株式会社こころ(代表取締役 渡邉 一博 氏)

「創作居酒屋ダイニング『てんくう』の展開」


【松田修一講評】

渡邉氏は、日本オラクル株式会社入社後、ITコンサルタントおよびセールスコンサルタントとして勤務の後、2007年に静岡県浜松市で当社を創業しました。事業内容は、外食業態の開発、店舗展開・運営です。創作居酒屋ダイニング「てんくう」を、県内に店舗運営し、厳選食材と調理法にこだわった、独創的かつシステマティックな外食産業を目指しています。さらなる飛躍のために、次なる諸点にご注意ください。

① 立地政策とドミナント展開の出店政策

100~200坪の標準化された創作居酒屋を、人口10万人以上の市やJR/私鉄駅前の繁華街へ集中出店し、これを郊外に拡大する計画です。店舗開発から運営、接客等、経営陣のIT経験の能力を活かしたシステマティックな運営によるドミナント出店をしています。店舗運営の採算性は、ローコストオペレーションと顧客嗜好に合致する提案力が両輪になります。ローコストオペレーションの仕組みは出来上がりましたが、お客様への提案力の持続性を磨くのはこれからです。

② 役割分担を明確にしたプラットフォーム事業の拡大を

経営陣は渡邊社長と佐藤取締役で、ともに早稲田大学理工学部材料工学出身で、日本オラクルと日本IBMの勤務者でした。レストラン事業の経験者ではないIT経験者が、「経営」「開発」(コスト責任)「営業」(人件費責任)それぞれの職務と職責の定義を明確化し、農産物・加工・流通を含む6次産業のプラットフォーム事業を展開しています。プラットフォーム事業を展開するには、バリューチェーンのオープン化、役割の明確化、各役割のプロフィットシェアの共有を明確にする必要があります。「てんくう」という実験店舗を持っている優位さを活かし、多くの参画者の最適モデルを期待します。

③ 事業拡大のスピード感

静岡は、日本経済の縮図、豊富な農産物の集積地でありながら、ナショナル外食チェーンはいまだ出ていません。事業拡大のスピードを上げるには、M&Aやフランチャイズ方式等選択肢があり、インバウンドの急増など風はフォローですが、静岡県内の地域性も含め、中核人材育成の確保とメニュー開発、国内外顧客への訴求を常に実験するための中核店を明確にし、一気拡大期のために揺らぎない基盤を作ってほしい。また、クールジャパン機構を活用したプラットフォーム事業を2020年までに海外展開も目指していただきたい。

2016年4月4日東京インデペンデンツクラブ 東京21cクラブにて

【株式会社こころ】
設立:2004年6月29日
所在地:静岡県浜松市中区西伊場町6-306
資本金等:10,000千円(経営陣100%)
役員:(代) 渡邉一博、佐藤 充晃
事業内容:創作居酒屋ダイニング「てんくう」運営及び外食業態の開発
売上高:760百万円(16/3予)