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「「命を守る~医療介護施設のエネルギー問題」」

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<高橋忠仁・略歴>1948年鹿児島県屋久島生まれ。1968年鹿児島工業高専電気科卒業。1974年中央大学法学部中退。1975年AIUインシュアランスカンパニー入社。1978年株式会社MMIジャパン入社。1982年当社設立、代表取締役社長就任(現・会長)。1998年当社を株式店頭公開(2015年東証2部)。


【イベントレポート】2016年2月25日静岡インデペンデンツクラブ


【講演レポート】

株式会社PALTEK 代表取締役会長 高橋 忠仁 氏


■ ピンチをチャンスに!

2005年11月、主要仕入先から契約解消の申し出がありました。一瞬で売上の7割を失う会社存続の危機でしたが、私はこのピンチを絶好のチャンスと捉え、「雇用は守る」「在庫は全数返却」「ビジネスを加速する」ことを全社員を前に打ち出しました。制約解消は新規商材の確保や既存ビジネスの加速にとってチャンスです。この危機がきっかけで、PLDビジネスの再構築、アナログ半導体事業(NSM社)の買収など新たな事業の柱も確立でき、売上高は200億円を超える水準になりました。

■ 今後の成長戦略

東日本大震災以前は、日本は世界一電力が安定した国でした。それが故に、医療機器などは長時間停電を前提に作られていません。震度6以上の震災では電力復旧に48~72時間の時間を要します。これを解決するために、長時間(72時間以上)提供可能な、病院向け停電対策システムの構築販売を開始しました。お客様のご要望に合わせ、「電機・水・ガス」のライフラインを3日間バックアップ可能な防災パッケージも提供していきます。

Q:「シーズとニーズの融合」が興味深かったが、最近意識されていることは?

A:ここ数年で大手企業に在籍していた優秀なエンジニアが、業績不振で大量に放出されてしまっています。彼らはまだ体力も気力もあり、まさに優れたシーズです。当社のコアは、国内外に埋もれたシーズを発掘し、ニーズに最適化させるインテグレーション力です。今はチャンスの時期だと思います。

Q:バッテリーや発電機のメーカーは医療機器との接続を避けているが、対策は?

A:電力設備の不具合で命を落とすような事態になると大問題なので、各メーカーはこの領域に手を出さないようにしています。しかし、待っているだけでは助かる命も助かりません。医療機器分野にも明るい当社がやるべきだと、まずは実績づくりにエンドユーザーへの提案を自分たちで行っています。


【第219回事業計画発表会】

No.654 株式会社サンルート(代表取締役 渡邉 良則 氏)

【事業概要】微生物土壌改良材「スーパーER」の開発製造販売を手がける。第一回世界土壌微生物オリンピックで当社製品の使用者3名が金賞・銀賞・銅賞を受賞。第24回静岡県ニュービジネス大賞「特別賞」(2015年)を受賞。これらを追い風に、JAとも連携をおこない、農家等への販売強化を図る。また、「スーパーER」の購入をきっかけに、同じ酵素由来の健康補助食品や健康機器の販売にもつなげていく。

【起業家スピーチ】

1. タクシー支援サービス株式会社(代表取締役 内田 和好 氏)

【事業概要】タクシー業界専業のソフトハウスであるシステムオリジンの子会社として、移動困難者・交通弱者・観光客(インバウンド含)向けの移動サービスを提供。観光業の範囲内での乗り合いタクシーの配車システム構築や観光プラン立案からタクシー手配、決済までのオーダーシステム構築も計画している。

2. 株式会社ローカルトラベル・パートナーズ(代表取締役 石垣 裕包 氏)

【事業概要】「他業種連携で静岡の観光を活性化する」をコンセプトに旅行ツアー企画をおこなう。第一弾は清水港寄港客船の乗船客向けの乗合ジャンボタクシーツアー及び貸切小型タクシーツアーを、タクシー会社、タクシー支援サービス株式会社、通訳案内士会、静岡大学と連携して企画。

3. 株式会社山崎製作所(代表取締役 山崎 かおり氏)

【事業概要】2009年より山崎かおり氏が事業承継。下請け企業からの脱却を図り、医療機器連携「SPメディカルクラスタ」へ参画し試作提案活動を2014年5月より開始。また、2015年1月には「三代目板金屋」ブランドを立ち上げ、インテリアや雑貨の自社商品を展開。

4. 株式会社日翔工業(営業部長 小長井 克久 氏)

【事業概要】立体形状品にも対応したオリジナル大型スパッタリング装置を独自開発し、宇宙開発分野でも実績を有する。同コーティング技術を活用した自社ブランドとして、ジュエリー・グラス「SunFly」シリーズを2014年より開始、百貨店などの有名バイヤーからも注目を集めている。

5. 株式会社鈴木商店(代表取締役 鈴木 弘朗 氏)

【事業概要】独自のアンカーボルト「ANCHOR BIRDS」を新たに開発。埋め込まれたままで拡張しているかわからずぐらつき不安が残ってしまう従来品の課題に対し、「撤去できる」「誰でもできる」「繰り返し使える」をコンセプトに自社開発の防錆加工も施し、構造物劣化や足場工事の不安を解消する。

―2016年2月25日静岡インデペンデンツクラブ(SMBC日興証券静岡支店ホール)にて