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「人と動物に関わるすべてのFun(楽しい体験)を生みだすプラットフォームでありたい」

公開


【代表取締役 牧野 浩二】
1969年5月3日愛知県生まれ。愛知県立岡崎東高校卒業。中京大学社会学部卒業後、岡崎信用金庫入庫。2004年外資系バイオファーマ企業入社、MR業務、新規サービス企画、事業開発に従事。2010年12月当社設立、代表取締役就任。2008年ビジネスブレークスルー大学大学院卒業(MBA)。

【株式会社FunPlace】
設 立 :2010年12月24日
資本金 :8,050千円
所在地 :愛知県岡崎市柱4-8-9
事業内容:ペットトリミングサロン企画運営、及びフランチャイズ開発
http://fun-place.vivian.jp/

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2008年12月~*最新号もこちら

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トリミングサロンを核としてペット関連情報のプラットフォームを目指す。
ビジネスブレークスルー大学院(MBA)卒後に事業計画を練り上げた起業家。


―ペット関連市場は横ばいの中、ペット美容市場は成長していますか?
ペット関連市場1兆4000億円の中で、ペット美容市場は約3000億円です。生体販売は動物愛護法強化の影響で減少傾向ですが、ペット保険やペット美容などの関連サービスは増加傾向にあります。最近は子供や孫のいないシニア層が家族の一員として小型犬を飼うケースが増えています。特に犬は以前のような番犬ではなく、ペット世帯の日常で無くてはならない癒しとなっています。

―顧客の特徴を教えてください。
当社顧客の90%は女性で、犬種ですと浅田真央の影響でトイプードルが人気です。トイプードルはシングルコートと言って夏毛と冬毛の入れ替えが無いので手入れが必要になります。当店のトリミング価格は平均5,000円で来店頻度は1~2ヶ月に1度です。

―ペット美容市場の競合状況について教えてください。
業界最大手は210店舗のイオンペットで、トリミングサロン総数シェア1割になります。大手ショップ系以外の大半は、地方の個人事業主です。当社は生体販売を一切行わず、トリミング専門店を愛知・大阪で5店運営しています。1頭当たりのトリミング時間は2.5時間と、回転率を重視するシャンプー中心の他店と違い、ワンちゃんの快適性を一番に追求しています。

―1店舗あたりの収益性はどのくらいでしょうか?
9時から18時までの営業時間に毎日平均10頭トリミングします。シニア層が多いので平日と休日の来店客の差はほとんどありません。1店舗当たりのトリマー人数は2.5人で人件費比率が高くなる分、賃料を抑えるように努力しています。トレーラ型の移動タイプ店舗を、商業施設の駐車場で展開して集客増と出店コストを下げる計画を進めています。

―トリマーの確保は大変ですか?
愛知エリアの専門学校卒業生は年5~600人のうち就職率は半分程度でトリマー平均年収は約250万円です。当社は他社に比べ30人に一人と厳選して採用していますが、トリマーは個人の技量差が大きく未熟な人材は犬の怪我事故も多いので採用には一寸たりとも気が抜けません。

―収益性を高めるために、どのような戦略を考えていますか?
目指すところは、トリミングサロンをプラットフォームとして、ペット関連情報のワンストップ提供にあります。定期的に通うトリミングサロンは、ペットオーナーと強い繋がりを築けます。その上でフード・サプリメントなどの物販、病院・保険・住宅会社との提携、写真サービスなどオプションで付加価値を高める戦略です。

―店舗を中心としたコミュニティがペットオーナーに有効なのはなぜでしょうか?
ネットユーザーは30代が中心で、シニア層はF2F(Face to face)ないとリーチできません。ホームセンター等に並ぶ250種類ものペットフードからどれを選べばいいか、自分のペットに最適な病院がどこかは、SNSサイトからでは得られません。この市場はクリック&モルタルが適していると思います。

―CRM活用によって顧客リピート率90%を実現しています。
設立時からセールスフォース社のシステムを導入して顧客動向を分析しています。私以外は全員若い女性ですが、PCが苦手な人でもスマホアプリで情報共有できるのもメリットです。

―今後の出店戦略を教えてください。
当社は気軽に立ち寄り相談できる店を目指しています。高級サロン店が集まる首都圏は狙わず、SC内直営店とFCのドミナント展開により、現状出店コスト450万円を下げながら来期は店舗を倍増させる計画です。

―資本政策はどのようにお考えですか?
岡崎市内の有名企業に留まるのではなく、日本を代表するサービス企業を目指しています。そのために外部資本を導入して成長を加速させていきます。㈱ビジネスブレークスルー(代表取締役:大前研一)から出資を受けていますが、本格的な資本政策の検討はこれからです。

※「THE INDEPENDENTS」2015年3月号 - p4-5より一部抜粋