「自動車産業大変革を迎えるユニバンスの起業家精神と新規事業創出への挑戦」
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<話し手>
<代表取締役会長兼社長
鈴木一和雄 氏 略歴>
生年月日:1947年3月18日
出身高校:静岡県立浜松北高等学校
早稲田大学卒業後、1969年富士鉄工所(現ユニバンス)入社。
1999年 6月 同 社 代表取締役社長就任
2006年 6月 同 社 代表取締役社長執行役員就任
2011年 6月 同 社 代表取締役会長就任
2020年 4月 同 社 代表取締役会長 兼 社長就任
【株式会社ユニバンス】
【設 立】1937年5月
【資本金】資本金 3,500,000千円
【所在地】静岡県湖西市鷲津2418
【事業内容】自動車部品等の製造および販売
【売 上】49,061,146千円(2022年3月期)
【従業員】連結 2,126人(2022年3月31日現在)
<聞き手>
弁護士法人内田・鮫島法律事務所
弁護士 鮫島 正洋氏(右)
1963年1月8日生。神奈川県立横浜翠嵐高校卒業。
1985年3月東京工業大学金属工学科卒業。
1985年4月藤倉電線(株)(現・フジクラ)入社〜電線材料の開発等に従事。
1991年11月弁理士試験合格。1992年3月日本アイ・ビー・エム(株)〜知的財産マネジメントに従事。
1996年11月司法試験合格。1999年4月弁護士登録(51期)。
2004年7月内田・鮫島法律事務所開設〜現在に至る。
鮫島正洋の知財インタビュー
「自動車産業大変革を迎えるユニバンスの起業家精神と新規事業創出への挑戦」
【鮫島】 ユニバンスは浜松に本社を置く駆動系ユニットの専門メーカーです。創業1937年以来、鍛造・切削加工・熱処理・仕上げ加工等、生産現場で磨いた独自の技術力があります。
【鈴木】 2021年度は、農業用機械ならびにピックアップトラック向け駆動ユニットの販売が好調 だったことにより、一昨年度の赤字から黒字に転換しました。しかし売上高は7年前と比べ 100 億円減少しています。EV化等による自動車産業大変革の波が、徐々 に影響してきています。このままのやり方で今の事業を続けていては 2030 年に売上高が半減するだろうと推測しています。【鮫島】ユニバンスは創業からこれまでに何度も大きな挑戦をしながら規模を拡大してきました。
【鈴木】ミシン産業に参入したときも、自動車産業に参入したときも「無」 から「有」への挑戦でした。過去に蓄積した力を活用したとも言えますが、改善や改良というレベルはなく、当時は革新的な変換だったと思います。ただ、自動車産業へ参入して以降は、現在の事業やその延長線上にあるお客さま、技術を 中心にものごとを考え、リスクのある新しい挑戦に目を背けていました。 しかし、これからは違います。自動車産業の大きな変化を受け止め、新しい事業つくりに力を入れる必要があります。【鮫島】私は大企業の新規事業プロジェクトに関わる事が増えています。今回はアウトレプレナー事業を行うピノベーション社の協力を得て、ユニバンス社員からの公募による新規事業6チームを審査いたしました。挑戦者の熱い思いとそれを支援する会社の意気込みを強く感じました。
【鈴木】社員 一人ひとりの挑戦する気持ちやスキルがあってこそ、未来のユニバンスが つくられます。失敗を恐れないで欲しい。 失敗は宝の山。失敗から学び、次に生かし、成功につなげる ことが、新しい事業創出の唯一の方法だと思っています。【鮫島】新規事業成功のポイントはマーケットイン、つまり、解決すべき社会課題の特定から入ることです。それを解決するプロセスにおいて、貴社の技術やネットワークなど、何らかの事業優位性を構築できる要素があれば申し分ないと思っています。
【鈴木】社員の挑戦を後押しするのが私の役目です。―「THE INDEPENDENTS」2022年7月号 P10より
※冊子掲載時点での情報です