「農業ビジネスに向けた静岡大学の取り組み」
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静岡大学 農学部
教授 糠谷 明さん
1950年生まれ。1973年静岡大学農学部園芸学科卒業。1975年静岡大学大学院農学研究科修士課程修了。1996年より現職。2009年10月に株式会社静岡アグリビジネス研究所を大学内ベンチャーとして起業。 Dトレイ栽培により生産した静大トマトを中心に、生産から流通・販売までのビジネスモデルを確立し、新規就農者・企業に提供することを目的に、静大発ビジネスモデルを広め、提携農家と共に、静大ブランド農産物の安定供給、販路拡大を目指し、さらには食料自給率アップを目指して活動している。京都大学農学博士。
所在地:静岡県静岡市駿河区大谷836
http://www.agr.shizuoka.ac.jp/
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―農業ビジネスは「生産性」と「高品質」がキーワード(1) 静岡県農業ビジネスの現状と将来
静岡型農業構造改革は、「農家から経営者へ」をスローガンに、県内総販売額の35%を6,000の農業ビジネス経営体で占めることを目標に静岡県がサポートしています。
【県内事例】
・(株)サンファーマフーズ・・・高糖度トマトの全国トップブランド「アメーラ」で販売5億円。
・(有)掛川グリーンファーム・・・売上5000万の茶園(16.5ha)。積極的な機械化と省力化による規模拡大。
・(農)高橋農園・・・ベビーリーフで売上1億円。大手食品メーカーとの契約栽培による安定経営。
・東海園芸(株)・・・海外とのリレー栽培で成長する鉢物経営体。売上8億円。
(2) 静岡大学の農業ビジネスへの取り組み
静大農学部は学生・院生1,000人が在籍する日本でも有数の規模を誇る農学=食料と環境の総合科学部です。地域資源を活用した持続的な人材育成&地域活性化を目的に、企業的農業経営実践力を有する即戦力人材を育成するために大学院に社会人を中心とした農業ビジネス起業人育成コースや、コンソーシアムを設けています。この取り組みで、起業による農業ビジネスの増加・地域農業の活性化、新分野・境界領域での事業展開、新たな産学連携・共同研究の展開、交流による教育効果の拡大などの効果を期待しています。
(3) 農業をサイエンスに!儲かる農業に!
作物の収量を増大させるには、光合成をいかに効率よく行わせるかに尽きます。そのためには、光・温度・CO2だけなく湿度管理を含めた統合環境制御が必須です。オランダはロックウール栽培の急速な普及と、コンピュータによる技術革新で、トマトの大規模生産による収量増加に成功しました。日本のトマト農家の、20kg/10a(栽培面積30a)で売上1500万円の生産規模では赤字状態です。オランダは日本と比較して、収穫量で3倍、労働時間は半分以下の差があります。韓国はオランダより技術移転し、トマトを輸出する事業計画が進んでいます。日本では(有)グリーンステージ大平(栃木)の自然光利用型植物工場が、約35t/10aで1.8億円の生産額を実現しています。(株)育葉産業(大分)はミツバの水耕DFT栽培で売上1億3550万円の規模になっています。これからの農業ビジネスにおいては、工学的発想の農業生産への導入など、農工連携が期待されています。
(4) 静大発ベンチャー企業?静岡アグリビジネス研究所
Dトレイ栽培*により生産した静大トマトを中心に、生産から流通・販売までのビジネスモデルを確立し、新規就農者・企業に提供する事を目的に静大関係者によって農学部藤枝フィールド内に設立されました。静大発ビジネスモデルを広め、提携農家と共に静大ブランド農産物の安定供給・販路拡大、さらには食料自給率アップを目指しています。現在の生産性目標は年40トン/10aですが、「おいしいトマト」を栽培の経験がなくても高い生産性を上げられる事を証明して、異業種企業の農業参入における打開策を提案していきます。
*「Dトレイ」・・・イチゴ育苗用に開発された苗ポットをトマト用に応用。
【注目の企業】イオン化ナノバブル技術を農業、エコ、ウエルネスへ活用(株式会社オプトクリエーション)
【帯広市長 米沢 則寿】アジアの「食と農林漁業」の集積を目指す帯広市
※全文は「THE INDEPENDENTS」2013年1月号 - p16にてご覧いただけます