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「事業を拡大するために~16期連続増収企業が実践してきたこと」

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<舟橋 孝之 氏 プロフィール>
1988年 神戸大学経営学部商学科卒業(流通システム論専攻)
1988年 三和銀行(現三菱UFJ銀行)入行、支店配属
システム開発部門、個人金融部門に配属
2000年 自ら企画して設立したIT新会社に出向し、経営企画担当部長
2001年 株式会社プラザクリエイト入社、新規事業開発部長
2002年 株式会社インソース設立、代表取締役就任

<講演レポート>

舟橋 孝之 氏(株式会社インソース 代表取締役 執行役員社長)


■あらゆる人に「働く楽しさ」を

 当社は22カ所の拠点をもち、全国で研修を実施しています。講師数は294人で、専門知識より、愛情深く、伝えるスキルの高い人を採用しています。「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」ことを経営理念としており、個々人のスキルを向上させていく組織作りを支援しています。

■エンジニアとして新規事業を立ち上げてきた経歴

 私は銀行にシステムエンジニアとして7年、商品開発担当として8年勤務しました。この間、都銀初のテレフォンバンキング、日本初のコンビニでの銀行取引、モバイルバンキングなどの新規事業を手がけ、私のアイデアの特許化もいたしました。事業会社へ転職した後、2002年に当社を設立し現在に至ります。研修業はそれまでの私の経歴とは全く無関係でしたので、ゼロから顧客を獲得しなければならず、全国を走り回りました。

■経営危機を乗り越えた、営業戦略

 今、当社は設立以来16年連続で増収、年率にして20%以上の成長を遂げています。とは言え最初から順調だったわけではなく、起業して早々に資金が底をつくという経営危機に直面しました。このとき行ったのは、ターゲットを絞り、とにかく接触回数を増やす事でした。架電を重ね訪問し、まずは名前を覚えていただく。その後はフォローメールをマメに重ね、お客様の「買いたい」タイミングを掴む。そのような地道な努力を繰り返し、得た情報をデータベース化して、全社共有することを創業間もないときから行ってきました。

■成長し続ける会社であるために

 事業の拡大には、試行錯誤しながら粘り強く継続していくことが大切です。起業してもうまくいかないと、どうしても軸がブレやすくなります。しかし、そのようなときこそ、自社のプロダクトやサービスを磨くべきです。マネジメントは、大企業を真似るのではなく、組織変更を定期的に行い多様な仕事ができる人材を増やすことをお勧めします。各々が仕事を自己完結できる環境をつくることが必ず生産性の向上につながります。皆様の会社が、昨日より今日、今日より明日、少しずつ着実に成長していかれることを祈念しています。

■ 株式会社インソース 会社概要

設 立 :2002年11月(事業開始 2003年1月)
資本金 :800,623,150円
所在地 :東京都千代田区神田錦町1-19-1 神田橋パークビル 5階
事業内容:講師派遣型研修事業、公開講座事業ほか
上 場 :2016年7月21日 東証マザーズ→2017年7月21日 東証一部(6200)
時価総額:4,273百万円(公開)・6,656百万円(初値)
業績等 :[16/9期] 売上高 2,915百万円・経常利益 452百万円
     [19/9期] 売上高 5,608百万円・経常利益 1,298百万円
URL :https://www.insource.co.jp/

※「THE INDEPENDENTS」2019年12月号 - P9より
※冊子掲載時点での情報です