「未上場ベンチャーの株式市場」
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【國本 行彦】
1960年8月21日生。
東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス（現・JAFCO）入社。
2006年1月5日（株）インディペンデンツ（現（株）Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任（現専務理事）
未上場ベンチャー企業のインターネットによる資金調達である株式投資型クラウドファンディングがいよいよ始まります。日本クウラドキャピタル㈱は第1号で認可された第一種少額電子募集取扱業者であり第1号の発行案件も取り扱う事になりますが、この後もぞくぞくとクラウドファンディングによる募集取扱業者が増加する見込みです。
私ども㈱Kipsでもインターネットによる新株式発行募集を自分たち自身で行います。有価証券通知書を財務局に提出すれば、年間資金調達1億円未満の自社型クラウドファンディングも可能になります。
不特定多数の投資家を募集するクラウドファンディングの場合には、株主の属性調査が問題になります。そこで株主コミュニティ制度を利用する事で、証券会社による株主属性チェックができます。株主コミュニティ制度は来年3月に廃止となるグリーンシート市場（非上場株式市場）の受け皿です。現在14社（㈱Kipsを含む）が登録されていますが、今後は私どものように株式クラウドファンディングと併用する企業が増えそうです。株主コミュニティに参加すれば未上場株式でも売買可能になるなど投資家にとってもメリットがあります。
株式投資型クラウドファンディングは株式発行の場として、株主コミュニティは株式流通の場として、両輪となって未上場企業の株式市場の発展を支えていくと思います。
※「THE INDEPENDENTS」2017年5月号 - p2より