「地方企業の上場について」
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【小原 靖明】
1985年明治大学大学院法学研究科修了。
1989年当社入社。
2000年IPO支援会社ベックワンソリューション設立、代表取締役就任。
2007年合併に伴い、当社取締役就任。
2012年3月常務取締役就任。
2014年3月専務取締役就任。
【株式会社AGSコンサルティング】
住所:東京都中央区日本橋室町1-7-1 スルガビル 7F
TEL:03-6803-6710
設立:1988年
スタッフ数:157名(公認会計士27名、税理士41名)
事業内容:MS(マネジメント・サービス)、IPO支援、M&A、事業承継 ほか
http://www.agsc.co.jp/
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インデペンデンツクラブ事業計画発表会は、北海道から九州まで日本全国で行われておりますが、今回は地方の企業の上場について考えてみたいと思います。そのきっかけとなったのは、7月14日の東京での愛媛大学発の医工連携ベンチャー株式会社アドメテック、北海道発創薬シーズ開発ベンチャー株式会社エヌビィー健康研究所のそれぞれ中住社長・高山社長の「地方」への強い想いの発表でした。1.地方企業の上場の意思
バブル崩壊後の20年あまりに、大都市と地方との経済格差は想像以上に拡がってしまっていることに驚きを隠すことが出来ません。このような環境の下で、地方のベンチャー企業が上場する意味は非常に大きな意義を有することと考えます。具体的には、雇用を創出し地方を活性化すること、大都市と同様の情報・技術等が地方に持ち込まれ新たな産業が進展することが期待されます。たとえば地方においては、農水産物を生産する一次産業、それらを加工する二次産業、またそれを販売等する三次産業がそれぞれ独立して営まれているのが現状ですが、これを「情報」や「技術」で連携・連動させ、いわゆる6次化出来れば、その産業規模は大きく拡がることが見込まれます。
2.株式市場の選択
東京や大阪の大都市圏の企業であれば、一般に東証マザーズやジャスダックへの上場を目指します。しかしながら地方の企業であれば、必ずしもそれらに上場することばかりを考える必要はないと思われます。何故なら、札幌証券取引所アンビシャス、名古屋証券取引所セントレックス、福岡証券取引所Qボートは、地方企業の上場に非常に積極的であり、マザーズやジャスダックに上場するよりも上場の競争相手が少ないという意味で、また取引所のフォローが手厚いという意味で、比較的上場しやすくなっています。また、地方の市場から東証への市場替えも十分可能です。
近年の好例としては、昨年、福証Qボートで上場している日創プロニティ株式会社(3440)があります。この会社は元々金属加工業を主としている企業ですが、近年の再生可能エネルギー業の発展に伴い、太陽光支持架台の制作で大きく事業を伸ばし、セカンダリーで17億円超の資金調達を行いました。マザーズやジャスダックでもセカンダリーを実施できる企業は多くはなく、株式市場の選択と意味で一考に値するでしょう。
3.課題
株式上場をコンサルティグしている立場から、地方企業の上場までの課題を少し述べるならば、「情報格差」と「人材不足」にどのように対応するかということになります。
「情報格差」とは、上場に関する知識やノウハウが大都市圏に比べて広い意味で上場経験者が少ないことにより入ってこないことを意味します。これに対応するためには、証券会社や監査法人等の「実際」に上場経験した者から正確な情報を入手することを心掛けるしかありません。
「人材不足」については、近時のようにIPO市場が活性化してくると、大都市圏でも同様に生じる課題であります。これについては、安易に外部から採用することを指向せず、社内の人材を育成することが遠回りのようでも、現実には有効に機能します。ここでは、顧問の会計士や弁護士、コンサル会社とよく相談して人材育成を進めることが必要となります。